ご来訪ありがとうございます。初めての方は「はじめに」をご覧ください。 変換表
第一章 夕顔の物語 夏の物語 第三章[第五段 源氏、二条院に帰る] (30)日は高くなったが、起き上がりなさらないので、女房たちは不思議に思って、お粥(おかゆ)などをお勧め申し上げるが、気分が悪くて、とても気弱くお思いになっているところに、内裏からお使者が来る。昨日(きのう)、お探し申し上げられなかったことで、御心配あそばしていらっしゃる。大殿の1214021132四が参上なさったが、頭中将(とうのちゅうじょう)だけを、「立ったままで、ここにお入り下さい」とおっしゃって、御簾(みす)の内側のままでお話しなさる。「乳母(うば)でございます者で、この五月のころから、重く患っておりました者が、髪を切り受戒などをして、その112二があってか、生き返っていましたが、最近、21210133四して、弱くなっていますのが、『今一度、見舞ってくれ』と申していたので、幼いころから41202140211四人が、今はの際に、薄情なと思うだろうと、存じて参っていたところ、その家にいた下人で、病気していた者が、急に暇をとる間もなく亡くなってしまったのを、恐れ遠慮して、日が暮れてから運び出したのを、聞きつけましたので、神事のあるころで、まことに不都合なこと、と存じ1214022140四して、参内できないのです。この早朝から、11204二でしょうか、頭がとても痛くて苦しうございますので、大変失礼したまま申し上げます次第」などとおっしゃる。頭中将(とうのちゅうじょう)は、「それでは、そのような旨を奏上(そうじょう)しましょう。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 ![]() 左下「れんじろう」内に下の文をコピペし語を選択後、変換ボタンを押して読んでみよう。変換語によっては面白いですよ。 【現代語訳】 第三章[第二段 尼君死去し寂寥(せきりょう)と孤独の日々](30)日は高くなったが、起き上がりなさらないので、女房たちは不思議に思って、お粥(おかゆ)などをお勧め申し上げるが、気分が悪くて、とても気弱くお思いになっているところに、内裏からお使者が来る。昨日(きのう)、お探し申し上げられなかったことで、御心配あそばしていらっしゃる。大殿の公達(きんだち)が参上なさったが、頭中将(とうのちゅうじょう)だけを、「立ったままで、ここにお入り下さい」とおっしゃって、御簾(みす)の内側のままでお話しなさる。「乳母(うば)でございます者で、この五月のころから、重く患っておりました者が、髪を切り受戒などをして、その甲斐(かい)があってか、生き返っていましたが、最近、再発して、弱くなっていますのが、『今一度、見舞ってくれ』と申していたので、幼いころから馴染ん(なじん)だ人が、今はの際に、薄情なと思うだろうと、存じて参っていたところ、その家にいた下人で、病気していた者が、急に暇をとる間もなく亡くなってしまったのを、恐れ遠慮して、日が暮れてから運び出したのを、聞きつけましたので、神事のあるころで、まことに不都合なこと、と存じ謹慎して、参内できないのです。この早朝から、風邪(かぜ)でしょうか、頭がとても痛くて苦しうございますので、大変失礼したまま申し上げます次第」などとおっしゃる。頭中将(とうのちゅうじょう)は、「それでは、そのような旨を奏上しましょう。 |