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[第三段 空蝉(うつせみ)と軒端荻(おぎ)、碁を打つ](8)目当ての女を探し求めるのも、これほど避ける気持ちがあるようなので、甲斐(かい)なく、間抜けなと思うだろう」とお思いになる。あの美しかっ(うるわしかっ)た40342四の女ならば、何ということはないとお思いになるのも、けしからぬご思慮の2414023013四さと言えようよ。だんだんと目が覚めて、まことに思いもよらぬあまりのことに、あきれた様子で、特にこれといった思慮があり気の毒に思うような心づかいもない。男女の仲をまだ知らないわりには、ませたところがある方で、消え入るばかりに思い乱れるでもない。自分だとは知らせまいとお思いになるが、どうしてこういうことになったのかと、後から考えるだろうことも、自分にとってはどうということはないが、あの薄情な女が、強情に世間体を憚っ(はばかっ)ているのも、やはり気の毒なので、3122131221四の方違え(かたたがえ)にかこつけてお越しになったことを、うまくとりつくろってお話しになる。よく気のつく女ならば2116.522三がつくであろうが、まだ経験の浅い分別では、あれほどおませに見えたようでも、そこまでは見抜けない。憎くはないが、お心惹かれるようなところもない気がして、やはりあのいまいましい女の気持ちを3124114222五とお思いになる。「どこにはい隠れて、愚か者だと思っているのだろう。このように強情な女はめったにいないものを」とお思いになるのも、困ったことに、気持ちを11114212423四こともできず思い出さずにはいらっしゃれない。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 左下「れんじろう」内に下の文をコピペし語を選択後、変換ボタンを押して読んでみよう。変換語によっては面白いですよ。 【現代語訳】 [第三段 空蝉(うつせみ)と軒端荻(おぎ)、碁を打つ] (8)目当ての女を探し求めるのも、これほど避ける気持ちがあるようなので、甲斐(かい)なく、間抜けなと思うだろう」とお思いになる。あの美しかっ(うるわしかっ)た灯影の女ならば、何ということはないとお思いになるのも、けしからぬご思慮の浅薄さ(せんぱくさ)と言えようよ。だんだんと目が覚めて、まことに思いもよらぬあまりのことに、あきれた様子で、特にこれといった思慮があり気の毒に思うような心づかいもない。男女の仲をまだ知らないわりには、ませたところがある方で、消え入るばかりに思い乱れるでもない。自分だとは知らせまいとお思いになるが、どうしてこういうことになったのかと、後から考えるだろうことも、自分にとってはどうということはないが、あの薄情な女が、強情に世間体を憚っ(はばかっ)ているのも、やはり気の毒なので、度々の方違え(かたたがえ)にかこつけてお越しになったことを、うまくとりつくろってお話しになる。よく気のつく女ならば察しがつくであろうが、まだ経験の浅い分別では、あれほどおませに見えたようでも、そこまでは見抜けない。憎くはないが、お心惹かれるようなところもない気がして、やはりあのいまいましい女の気持ちを恨めしいとお思いになる。「どこにはい隠れて、愚か者だと思っているのだろう。このように強情な女はめったにいないものを」とお思いになるのも、困ったことに、気持ちを紛らすこともできず思い出さずにはいらっしゃれない。 |