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[第四段 それから数日後] (40)「いいえ、ませた口をきくものではありませんよ。それなら、もう参上してはいけません」と不機嫌になられたが、「お召しになるのに、どうして」と言って、参上した。紀伊(きい)守(かみ)は、好色心をもってこの111111101101四の様子をもったいない人と思って、何かとおもねっているので、この子も大切にして、連れて歩いている。源氏の君は、お召しになって、「昨日(きのう)一日中待っていたのに。やはり、わたしほどには思ってくれないようだね」とお恨みになると、顔を赤らめて畏まっ(かしこまっ)ている。「どこに」とおっしゃると、これこれしかじかです、と申し上げるので、「だめだね。112132三た」と言って、またもお与えになった。「おまえは知らないのだね。わたしはあの伊予(いよ)の老人よりは、先に関係していた人だよ。けれど、頼りなく弱々しいといって、2221116.5203五な夫をもって、このように馬鹿になさるらしい。そうであっても、おまえはわたしの子でいてくれよ。あの頼りにしている人は、どうせ老い先短いでしょう」とおっしゃると、「そういうこともあったのだろうか、大変なことだな」と思っているのを、「かわいいい」とお思いになる。この子を連れて歩きなさって、内裏にも連れて参上などなさる。ご自分の御匣殿(みくしげどの)にお命じになって、2261.5321013五なども調達させ、本当に親のように1141402143四見なさる。お手紙はいつもある。けれど、この子もとても幼い、うっかり落としでもしたら、軽々しい浮名まで24102三込む、我が身の風評も相応しく(ふさわしく)なく思うと、幸せも自分の身分に合ってこそはと思って、心を許したお返事も差し上げない。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 左下「れんじろう」内に下の文をコピペし語を選択後、変換ボタンを押して読んでみよう。変換語によっては面白いですよ。 【現代語訳】 光る源氏 十七歳夏の参議(宰相)兼近衛中将時代の物語 第二章 女性体験談 [[第三段 空蝉(うつせみ)の寝所に忍び込む] (40)「いいえ、ませた口をきくものではありませんよ。それなら、もう参上してはいけません」と不機嫌になられたが、「お召しになるのに、どうして」と言って、参上した。紀伊(きい)守(かみ)は、好色心をもってこの継母(ままはは)の様子をもったいない人と思って、何かとおもねっているので、この子も大切にして、連れて歩いている。源氏の君は、お召しになって、「昨日(きのう)一日中待っていたのに。やはり、わたしほどには思ってくれないようだね」 とお恨みになると、顔を赤らめて畏まっ(かしこまっ)ている。「どこに」とおっしゃると、これこれしかじかです、と申し上げるので、「だめだね。呆れ(あきれ)た」と言って、またもお与えになった。「おまえは知らないのだね。わたしはあの伊予(いよ)の老人よりは、先に関係していた人だよ。けれど、頼りなく弱々しいといって、不恰好(ぶかっこう)な夫をもって、このように馬鹿になさるらしい。そうであっても、おまえはわたしの子でいてくれよ。あの頼りにしている人は、どうせ老い先短いでしょう」とおっしゃると、「そういうこともあったのだろうか、大変なことだな」と思っているのを、「かわいいい」とお思いになる。この子を連れて歩きなさって、内裏にも連れて参上などなさる。ご自分の御匣殿(みくしげどの)にお命じになって、装束なども調達させ、本当に親のように面倒見なさる。お手紙はいつもある。けれど、この子もとても幼い、うっかり落としでもしたら、軽々しい浮名まで背負い込む、我が身の風評も相応しく(ふさわしく)なく思うと、幸せも自分の身分に合ってこそはと思って、心を許したお返事も差し上げない。 |