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[第二段 左馬頭の体験談(浮気な女の物語)](27)気持ちの上ではそんなにも思わないでしょうが、自然とごつごつした声に読まれ読まれして、わざとらしく感じられます。上流の中にも多く見られることです。和歌を詠むことを鼻にかけている人が、そのまま和歌のとりことなって、1012011312四のある古歌を初句から取り込み取り込みして、相応しから(ふさわしから)ぬ折々に、それを詠みかけて来ますのは、不愉快なことです。返歌しないと人情がないし、出来ないような人は342212四が悪いでしょう。しかるべき節会などで、五月の節会に急いで参内する朝に、落ち着いて分別などしていられない時に、素晴らしい根にかこつけてきたり、重陽の節会の4140112四のために、何はともあれ難しい漢詩の趣向を思いめぐらしていて102111二のない折に、菊の露にかこつけたような、相応しから(ふさわしから)ぬことに付き合わせ、そういう場合ではなくとも自然と、なるほどと後から考えればおもしろくもしみじみともあるはずのものが、その場合には相応しく(ふさわしく)なく、目にも止まらないのを、察しもせずに詠んで寄こすのは、かえって気がきかないように思われます。万事につけて、どうしてそうするのか、そうしなくとも、と思われる折々に、時々、10314022333四できない程度の思慮では、気取ったり風流めかしたりしないほうがでしょう。総じて23241140三、心の中では知っているようなことでも、知らない顔をして、言いたいことも、一つ二つは言わないでおくのが良いというものでしょう」と言うにつけても、源氏の君は、お一方の御様子を、胸の中に思い続けていらっしゃる。「この結論に足りないことまた出過ぎたところもない方でいらっしゃるなあ」と、比類ないことにつけても、ますます胸がいっぱいになる。どういう結論に達するというでもなく、最後は聞き苦しい話に落ちて、夜をお明かしになった。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 左下「れんじろう」内に下の文をコピペし語を選択後、変換ボタンを押して読んでみよう。変換語によっては面白いですよ。 【現代語訳】 光る源氏 十七歳夏の参議(宰相)兼近衛中将時代の物語 第二章 女性体験談 [第二段 左馬頭の体験談(浮気(うわき)な女の物語)] (27)気持ちの上ではそんなにも思わないでしょうが、自然とごつごつした声に読まれ読まれして、わざとらしく感じられます。上流の中にも多く見られることです。和歌を詠むことを鼻にかけている人が、そのまま和歌のとりことなって、趣のある古歌を初句から取り込み取り込みして、相応しから(ふさわしから)ぬ折々に、それを詠みかけて来ますのは、不愉快なことです。返歌しないと人情がないし、出来ないような人は体裁が悪いでしょう。しかるべき節会などで、五月の節会に急いで参内する朝に、落ち着いて分別などしていられない時に、素晴らしい根にかこつけてきたり、重陽の節会の宴会のために、何はともあれ難しい漢詩の趣向を思いめぐらしていて暇のない折に、菊の露にかこつけたような、相応しから(ふさわしから)ぬことに付き合わせ、そういう場合ではなくとも自然と、なるほどと後から考えればおもしろくもしみじみともあるはずのものが、その場合には相応しく(ふさわしく)なく、目にも止まらないのを、察しもせずに詠んで寄(やどりき)こすのは、かえって気がきかないように思われます。万事につけて、どうしてそうするのか、そうしなくとも、と思われる折々に、時々、分別できない程度の思慮では、気取ったり風流めかしたりしないほうが無難でしょう。総じて、心の中では知っているようなことでも、知らない顔をして、言いたいことも、一つ二つは言わないでおくのが良いというものでしょう」と言うにつけても、源氏の君は、お一方の御様子を、胸の中に思い続けていらっしゃる。「この結論に足りないことまた出過ぎたところもない方でいらっしゃるなあ」と、比類ないことにつけても、ますます胸がいっぱいになる。どういう結論に達するというでもなく、最後は聞き苦しい話に落ちて、夜をお明かしになった。 |