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[第二段 左馬頭の体験談(浮気な女の物語)](20)憎らしくなってきたのも知らずに、今度は、筝の琴(そうのこと)を盤渉(ばんしき)調に調えて、今風に11124112423五爪音は、才能が無いではないが、目を10102三たい気持ちが致しました。ただ時々に言葉を交わす宮仕え人などで、どこまでも色っぽく風流なのは、そうであっても付き合うには興味もありましょう。時々であっても、通い妻として生涯の伴侶と致しますには、頼りなく風流すぎると212114三がさして、その夜のことに口実をつくって、通うのをやめてしまいました。この二つの例を考え合わせますと、若い時の考えでさえも、やはりそのように派手な女の例は、とても不安で頼りなく思われました。今から以後は、いっそうそのようにばかり思わざるを得ません。お気持ちのままに、手折るとこぼれ落ちてしまいそうな萩(はぎ)の露や、拾ったと思うと消えてしまう玉笹(たまざさ)の上の霰(あられ)などのような、しゃれていてか弱く風流なのばかりが、興味深くお思いでしょうが、今はそうであっても、七年余りのうちにお分かりになるでしょう。わたくしめごとき、わたくしごとき卑賤(ひせん)の者の忠告として、色っぽくなよなよとした女性にはお気をつけなさいませ。間違いを起こして、相手の男の101331141四評判までも立ててしまうものです」と、忠告する。頭中将(とうのちゅうじょう)は例によってうなずく。源氏の君は少し微笑ん(ほほえん)で、そういうものだろうとお思いのようである。「どちらの話にしても、342212四の悪くみっともない体験談だね」と言って、皆でどっと笑い1261.53202四られる。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 左下「れんじろう」内に下の文をコピペし語を選択後、変換ボタンを押して読んでみよう。変換語によっては面白いですよ。 【現代語訳】 光る源氏 十七歳夏の参議(宰相)兼近衛中将時代の物語 第二章 女性体験談 [第二段 左馬頭の体験談(浮気(うわき)な女の物語)] (20)憎らしくなってきたのも知らずに、今度は、筝の琴(そうのこと)を盤渉(ばんしき)調に調えて、今風に掻き鳴らす(かきならす)爪音は、才能が無いではないが、目を覆いたい気持ちが致しました。ただ時々に言葉を交わす宮仕え人などで、どこまでも色っぽく風流なのは、そうであっても付き合うには興味もありましょう。時々であっても、通い妻として生涯の伴侶と致しますには、頼りなく風流すぎると嫌気がさして、その夜のことに口実をつくって、通うのをやめてしまいました。この二つの例を考え合わせますと、若い時の考えでさえも、やはりそのように派手な女の例は、とても不安で頼りなく思われました。今から以後は、いっそうそのようにばかり思わざるを得ません。お気持ちのままに、手折るとこぼれ落ちてしまいそうな萩(はぎ)の露や、拾ったと思うと消えてしまう玉笹(たまざさ)の上の霰(あられ)などのような、しゃれていてか弱く風流なのばかりが、興味深くお思いでしょうが、今はそうであっても、七年余りのうちにお分かりになるでしょう。わたくしめごとき、わたくしごとき卑賤(ひせん)の者の忠告として、色っぽくなよなよとした女性にはお気をつけなさいませ。間違いを起こして、相手の男の愚かな評判までも立ててしまうものです」と、忠告する。頭中将(とうのちゅうじょう)は例によってうなずく。源氏の君は少し微笑ん(ほほえん)で、そういうものだろうとお思いのようである。「どちらの話にしても、体裁の悪くみっともない体験談だね」と言って、皆でどっと笑い興じられる。 |