| ご来訪ありがとうございます。本ブログが初めてであれば、「はじめに」をお読みください。
〰 おもしろ「ことば変換」〰 左下パーツ枠内に下の文をコピペし、好きな語を選択後、変換ボタンを押してみよう。変換語によっては面白いですよ。 (45)呼びかけると、我々が想像していた凶悪犯ではなく、しわくちゃの老婆がよたよたと入ってきた。急に明るいところへ出たせいか、まぶしそうにしたが、我々に軽く会釈をした。老婆はかすみ目をしばたたいて我々を見ると、震う荒れた手で懐をまさぐりながら立っていた。私が同居人の方をうかがうと、不満げな顔をしていたので、私の方だけでも平静を繕おうとつとめた。老婆は夕刊を取りだし、例の広告を指し示した。「これ、これでわたしゃ来たんですがね、親切なお兄さん方。」と、また会釈をし、「ブリクストン通りの金の結婚指輪。こりゃわたしの娘、サリィのもので。娘は、結婚してちょうど一年で、夫はユニオン汽船の給仕をしとっての、家に帰ってきて、娘が指輪をしとらんことに気がついたら、何を言うかわかったもんじゃなし、いくらあれでも気が短いもんでね、酒を呑んどりゃもう特に。聞いて下され、娘は昨晩、あのサーカスに行っておりましてのぅ――」「指輪は、これですかな?」と私。「ありがたや、ありがたや。」と老婆は大きな声を出す。「サリィも今夜は機嫌ようなろうて。この指輪で。」「で、あなたのご住所は?」と私は鉛筆を取った。「ハウンズディッチ、ダンカン街一三。ほんにくたびれたわい。」「ハウンズディッチからどこのサーカスへ行っても、ブリクストン通りは通らない。」とシャーロック・ホームズが鋭く指摘した。老婆はくるりと首を動かし、同居人を充血した目でにらみつけた。「このお兄さんが聞いたのはわたしの住所じゃ。サリィの方はペッカム、メイフィールド・プレイス三の下宿におります。」「あなたのお名前は――?」「わたしゃソーヤと――娘はデニス、トム・デニムと結婚したもんで―― コトバンク |