シャーロックホームズ(547)

 

パズルのねらいは、「はじめに」に書かれています。初めての方、いつもご愛読いただいている方、ご来訪あold-leather-book-with-brass-clasps-q90-500x311.jpgりがとうございます。物語は「探偵業を生業とするホームズが、友人で助手で伝承作家でもあるワトスン博士との絶妙なコンビネーションと巧みな推理で、難事件を解決するまでの話をワトスンが語って聞かせる」という形をとります。ホームズはあまり表には出ません。その背景は、西暦1900年少し前のガス灯・馬車・電報が出てくる英国ヴィクトリア朝時代。古臭いけど、そこがノスタルジーが感じられて、面白いところでもあります。ホームズとワトソンを除けば、定番の登場人物は余りいません。毎回変わる登場人物に注意を払いながら、読み進めてください。ストーリーが分りにくければ、「同一事件」を、小説文をまとめて読みたい人は「 全文1~23」をクリックしてください。文中に「分からない語句」があれば、その部分をドラッグ後、「ウェブで検索」をクリックして、意味を確認しておいてください。
<収録作品>
ボスコム谷の謎、ボヘミアンスキャンダル、赤毛連盟、五つのオレンジの種、唇のねじれた男、蒼炎石、まだらのひも、空家の冒険、グローリア・スコット号、ライギット・パズル、悪魔の足、ノーウッドの建築家、患者兼同居人、曲れる者、チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン、株式仲買人、三枚の学生、自転車乗りの影、踊る人形、サセックスの吸血鬼、土色の顔画、同一事件、緋のエチュード、瀕死の探偵

                  ─〰〰  本日の問題  〰〰─        




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(17)六時頃になってようやく身体が空いたので、何とかハンソム馬車に乗り込んで、ベイカー街へ駆けつけるなか、あの小事件の解決の手伝いには間に合わぬやも、と4111220そわそわしていた。しかし着いてみればホームズはひとりうとうとして、その痩身長躯を肘掛椅子の奥へと畳み込んでいる。おびただしく並べられた221140に試験管、そして塩酸のきつい刺激臭が物語るのは、彼が一日じゅうご執心の化学実験をやっていたということだ。「どうだね、解けたかね。」と私が入るなり訊ねると、「うむ、酸化バリウムの重硫酸塩だ。」「違う違う、事件の謎だよ!」と私が叫ぶと、「ふむ、あれか! 今取り組み中の塩(えん)のことかと。あの案件に謎など何もありはしない。だが昨日も言ったように、細部のいくつかには関心がある。1222233の欠点は、どうもその悪党を扱える法がないことだ。」「ほう、そいつは誰だね、サザランド嬢を捨てた221402と言うのは?」 私が疑問を口から出すが早いか、そしてホームズが返答しようと唇を開ききらないうちに、廊下から重い足音、そして扉を叩く音が聞こえてくる。「あの娘の義父、ジェイムズ・ウィンディバンクだ。」とホームズ。「六時には行くと返事を1232022た。お入りを!」入ってきた男は体格のいい中背の人間で、年は三〇前後、髯はきれいに剃られているが顔色は悪く、物腰は穏やかでへりくだるようでいて、灰色の瞳は驚くほど鋭くとげとげしい。私たちをそれぞれ疑わしげにちらちらと見やってから、すり切れた山高帽を横棚に置き、軽く42260.513をして手近の椅子ににじり寄って座る。「こんばんは、ジェイムズ・ウィンディバンクさん。」とホームズ。「このタイプ打ちの手紙はあなたからのものですね、




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(17)六時頃になってようやく身体が空いたので、何とかハンソム馬車に乗り込んで、ベイカー街へ駆けつけるなか、あの小事件の解決の手伝いには間に合わぬやも、と半ばそわそわしていた。しかし着いてみればホームズはひとりうとうとして、その痩身長躯を肘掛椅子の奥へと畳み込んでいる。おびただしく並べられた瓶に試験管、そして塩酸のきつい刺激臭が物語るのは、彼が一日じゅうご執心の化学実験をやっていたということだ。「どうだね、解けたかね。」と私が入るなり訊ねると、「うむ、酸化バリウムの重硫酸塩だ。」「違う違う、事件の謎だよ!」と私が叫ぶと、「ふむ、あれか! 今取り組み中の塩えんのことかと。あの案件に謎など何もありはしない。だが昨日も言ったように、細部のいくつかには関心がある。唯一の欠点は、どうもその悪党を扱える法がないことだ。」「ほう、そいつは誰だね、サザランド嬢を捨てた真意と言うのは?」 私が疑問を口から出すが早いか、そしてホームズが返答しようと唇を開ききらないうちに、廊下から重い足音、そして扉を叩く音が聞こえてくる。「あの娘の義父、ジェイムズ・ウィンディバンクだ。」とホームズ。「六時には行くと返事を寄越した。お入りを!」入ってきた男は体格のいい中背の人間で、年は三〇前後、髯はきれいに剃られているが顔色は悪く、物腰は穏やかでへりくだるようでいて、灰色の瞳は驚くほど鋭くとげとげしい。私たちをそれぞれ疑わしげにちらちらと見やってから、すり切れた山高帽を横棚に置き、軽く会釈をして手近の椅子ににじり寄って座る。「こんばんは、ジェイムズ・ウィンディバンクさん。」とホームズ。「このタイプ打ちの手紙はあなたからのものですね、



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